2015/4/26講演会

手賀沼と松ヶ崎城の歴史を考える会




テーマ:「城の楽しみ方と関東の名城」


講師:萩原さちこ氏 (城郭ライター・編集者)
日時:2015年4月26日(日)13時半〜16時

場所:柏中央公民館 5F 講堂 

会費:300円(資料代) 



さる2015年4月26日、柏中央公民館講堂において、当会は「城の楽しみ方と関東の名城」と題した講演会を行いました。2014年は当会創立15周年として記念講演会を行いましたが、それに引き続き、お城の講演会としました。講師は、女流若手で城郭の専門家の萩原さちこ氏です。
今回、城の基礎知識を踏まえ、関東の中世城郭にはどんな特徴があるか、また関東近郊の名城めぐりや様々な城に関する話題についての講演をお願いしました。  身近な柏市内の増尾城、松ヶ崎城や千葉県内では小金城、本佐倉城、佐倉城、師戸城などもご紹介ありましたが、滝山城(東京都)、茅ヶ崎城(神奈川県横浜市)、箕輪城(群馬県)など、堀の規模も違うような県外の城も紹介していただき、講演の内容は豊富であり、新鮮なものでした。インタビューコーナーも設け、活発な質疑がされました。参加人数は143人で、会の講演会としては最高記録でした。

主催 手賀沼と松ヶ崎城の歴史を考える会

HP: http://www.matsugasakijo.net/

当日講演会の様子など

 
 城の歴史を紐解くと、弥生時代の環濠集落にはじまり、南北朝期の千早城のような山城、戦国期の技巧をこらした城、天守閣をもつ近世城郭にいたるまで、すべて軍事施設であり、防御の備えのあったものです。城を見るとき、地形や構造を寄せ手、守り手の視点でみるとか、城の生活など興味深い講演でした。なお、講師のファンの方が、結構来場していたようで、講演の後サインを求める人などもいました。

 
講演会レジュメより


 1.城鑑賞のポイントとは?
・「造形美」「設計(縄張)」「変遷」「歴史」「立地」など。新しくなった姫路城…たとえば「軍事的工夫」「役割」に注目

 2.城の変遷と発展
・城は時代により姿・形が変わるが、いつの時代も「軍事施設」であることは変わらない
弥生時代の「環濠集落」、飛鳥時代の「古代山城」、東北地方の「柵・城柵」
鎌倉武士の「方形居館」、南北朝時代の「山城」誕生、戦国大名の台頭と山城の巨大化、戦国時代の「技巧的な山城」へ、戦国末期の「近世城郭」の誕生

 3.中世城郭の魅力と楽しみ方
・「土」、「成る」で「城」、土を掘って盛る「堀」と「土塁」を使った防御施設
・近世城郭との違い
◎関東の城の位置づけ・特長は?
◎土の城を歩く楽しみとは?

◇覚えておきたい城用語
・「横矢掛かり」、「虎口」、「桝形門」は中世城郭にもある
・「縄張」とは
・山城の防御設備(「堀切」、「竪堀」、「横堀」、「馬出」など)

◇楽しみ方
  (1)地域による違いを楽しむ(地質・地形)
  (2)地域による違いを楽しむ(石垣)
  (3)縄張を楽しむ
    増尾城(千葉県柏市)、滝山城(東京都八王子市)など
  (4) 築城者の個性・文化を楽しむ
  (5)変遷を楽しむ
  (6)城の役割を楽しむ
    本佐倉城、杉山城(埼玉県嵐山町)などを例に

◇ 関東近郊の近世城郭の楽しみ方 (1) 江戸城、(2) 松本城
  

 







    
萩原先生の講演 公民館講堂は多数の来場者でいっぱいに。資料を少し増刷しました。
萩原先生熱演 熱く語る講師の萩原さちこ氏
スライド 多数のスライドを使った講演でした
質疑 会場からの質問では、倭城についての質問もありましたが、萩原氏は的確な回答をしていました。


 
インタビュー  今回、インタビューコーナーを設けました。インタビューア兼司会は富澤美奈子さん。
 


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