松ヶ崎城跡の現状と最近の動き(2008年7月時点)

手賀沼と松ヶ崎城の歴史を考える会

 松ヶ崎城跡の現状、および松ヶ崎城跡における地権者による工事が中止に至った経緯について、鈴木会長のほうでまとめたものを掲載します。(2008.7.23)

■松ヶ崎城跡の現状(2008年7月時点)

−−松ヶ崎城跡の現状について−−
会長 鈴木英夫
松ヶ崎城跡については、地権者による工事、樹木の伐採が行なわれ、 これに対して柏市が工事中止の仮処分申請を申し立てるなど、異常な事態が 展開しました。これが、新聞やテレビに取り上げられ関心を呼ぶとともに、 関係者の皆さんにご心配をいただきました。
この件については、6月末現在、工事は中止され、柏市と地権者が同地の 借受け保存についての話し合いに入っております。いずれにしても、 地権者による破壊、行政の法的措置の実施、長期間の係争という、 不毛で未来の無い事態は一応避けることができました。

今回の問題は、文化財の保存について法的にも、現実的な対応についても 不完全であるという、日本の文化財行政の貧困さを如実に示したものと 思います。
私たちは4年前、柏市議会に対して、松ヶ崎城跡を「買い上げるか、 借り受ける等によって保存をしてほしい。」と要請、これは採択されて います。しかし、これ以後も柏市と地権者との正式な協議は行なわれず、 これが今回の結果となりました。ここに至った事情及び言い分は双方にあり、 その正否は一概に言えません。

いずれにしても、両者が協議のテーブルに着きました。前途については 予断を許さないものも有りますが、成果を期待しつつ、これまでの経緯を お知らせお知らせし、ご心配され、応援して頂いた皆様にお礼を申し上げ たいと思います。

 工事中止までの経緯

2008年5月16日(土)

午後/工事・樹木伐採の報を受け、社会教育部長、文化課長他と当会役員が会談、保存のための早急な対処を要望。そのあと、工事現場に行き、地権者と話し合う。
 夜/拡大役員会。工事中止の要望書を関係各所に出す事を決定。

2008年5月17日(日)

役員会で要望書作成、提出先は、地権者、柏市長、教育長、文化財保護委員会 会長とする。(内容については、ホームページ参照)
 夜/地権者に要望書提出。3時間近くの話し合いも具体的回答得られず。

2008年5月18日(月)

柏市長、教育長、文化財保護委員会会長に要望書提出。

2008年5月19日(火)

記者クラブで記者会見。10年来の経緯、今回の問題点等に付き説明。
記者クラブに対し「借りるための交渉を始める」と生涯教育部長のコメントが有ったとの事。そのあと工事現場で地権者と立ち話。

2008年5月22日(木)

文化財保護委員会より「保存についての緊急提言を柏市に提出」した旨の回答が有った。
・・・・これ以後も工事は継続されたまま。地権者と市との協議は行なわれず、市が「工事差し止め仮処分申請」を松戸地裁に提出。
各紙に記事が掲載される。事態は悪化の方向。。

2008年5月30日(金)

北柏駅南北2カ所で、ビラ巻き。
 午後、事態が悪化し、緊急な対処が必要な事から、地権者に役員が電話、話し合いのための3要件を提示、市との話し合いに入るよう説得。回答を聞き、副市長にも連絡、良い感触を得た。 3要件とは
 ・工事の中止・借受けの話し合いを開始する・借受の期間は10年。

2008年6月1日(日)

地権者宅を訪問。上記3項目の入った確約書について話し合い、同意を得た。

2008年6月3日(火)

副市長、生涯教育部長、文化課長と会い、地権者の確約書を添付した期限付き第2次要望書を提出。
「同日午後、担当者と地権者が話し合いに入る事」「仮処分申請を取り下げる事」などを確認。
 同日夜、地権者と電話連絡し、「話し合いに入った事」「工事を中止した事」を確認。

■テレビ取材について

TBSテレビから、今回の件について取材要請が有りました。既に放映され、 見られた方もいる事と思います。テレビについては、その影響力も大きい事から、 受けるべきかどうか検討しました。断って好きなように作られるよりは、 言うべき事を言った方が良い・・・と言う事で取材を受けました。
 当日は現場に会員の参加を求め、長時間の取材を受けました。夜も長時間の コメントを求められましたが、結果はご覧の通り、一言にまとめられました。 私たちの話したことは出演者もコメントとして使われていました。話した主旨とは 異なっている気もしますが。当初10分足らずの放映になると言っていましたが、 周りの取材も入れてかなり長時間の放映となりました。


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