
今年の松ヶ崎城祭りを開催すべく、準備をすすめるなか、9月に念のため松ヶ崎城跡の放射線量を測ったところ、ガンマ線で毎時0.4マイクロシーベルト程度の値が城跡のいたる場所でみられ、これは祭りどころではない、ただちに除染に着手すべきであるということになりました。
そうはいっても、草地や森林のような場所の除染は難しく、まずは台地東側中段の比較的取り組みやすい場所から除染することにしました。
実際の作業
(1)日時
2011年11月20日(日) 除染作業:10時〜12時40分
昼食・音楽鑑賞にて慰労会、後片付け、 除染後の放射線量計測 14時30分終了
(2)作業場所
柏市松ヶ崎字腰巻457-1辺りの松ヶ崎城跡東側台地中段の草地平場 (「シンボルツリー」として植樹した桂の木の周辺)
(3)実際の作業要領、実施状況
前日 除染対象場所を中心に放射線量を計測
(図を参照:図のなかの数字は地面からの高さ1m、カッコ内5cmでの放射線のγ線量)
当日 作業開始前 近隣へ挨拶、用具等準備、
(10時〜10時10分) 朝礼 *各人マスク、軍手など着用
集まった方々は、当会有志、近隣住民の方など、あわせて20名あまりでした。
(10時10分〜12時まで)
作業要員を2グループに分け、第1グループ(10人以上)は、事前に草刈りがされた草地平場を草の根を抜きながら、表土を約5cm削りました。
第2グループ(5人)は、削った表土を埋めるための穴を東側台地中段の草地平場の北側隅に2m四方、深さ1.2mを目処として掘り進め、穴を掘って出た土は穴の脇にブルーシートを敷いて置きました。
なお、第1グループが剥いだ表土は、一輪車で運搬し、穴の周りの地中から出た土と混在しないように注意しながら、穴の西側(山側)に敷いたシートの上に仮置きしました。
(12時〜12時40分)
作業の進捗が思ったより遅く、時間延長。
削った表土を全員で東側台地中段の草地平場の北側隅に掘った穴に防水性の高い作業用シート、ブルーシートに包み、底の部分や表面に近い部分にゼオライトを混合して埋め、ブルーシートで蓋をした上に、地中にあった土を置き、踏み固めました。
(4)使用した作業用具(じょれん全部、スコップの一部は柏市教育委員会より借用)
一輪車2台、じょれん10本ほど、スコップ5本ほど、根切り鎌1本、鍬1本、遮水シート(防水性の高い作業シート)1.8×1.8m 1枚、大型ブルーシート3枚、ゼオライト(5Kg)1袋、軍手、ビニール手袋等
■測定結果 除染した場所について
【シンボルツリー附近】 1m高:除染前:0.42μSV/H → 除染後:0.15μSV/H (5cm高:除染前:0.564μSV/H → 除染後:0.185μSV/H)
【草地平場北端】 1m高:除染前:0.427μSV/H → 除染後:0.264μSV/H (5cm高:除染前:0.579μSV/H → 除染後:0.225μSV/H)
・測定にあたっては、除染前と同じ器具を用い、時間をおいて安定した状態で計測。
■作業風景
【穴掘り】 除染し、削った土を埋める穴を掘りました。人数は5人ほどでかかり、2m四方、深さ1.2mほどの穴を掘りました。 写真は穴を掘りあげた頃のもの。
【表土をはがす】 草地の表土を5cmほどはがしました。草の根が少ないところは比較的楽ですが、草の根もあり結構時間がかかりました。 皆さん、こういう作業はベテランなのか、じょれんの扱いも慣れた感じです。

【表土をはがした跡にシートを被せ、表土を埋める】
・表土をはがしたばかりの時は、地上1m高で0.226μSV/Hとなり、地上5cm高の0.185μSV/Hを上回りましたが、これは作業直後で空気中に土埃が舞って、同時に放射性物質が拡散したためと思われます。
(写真は、左:表土をはいだ部分にシートをかけたところ、右:穴に表土を埋める作業)
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